2023年冬アニメ感想(tierS,A帯)

これを書いている時期は春アニメが終わろうとしている頃ですが、キリが良いので冬の分も載せようかと思います。

全部の評価を1つの記事の中に載せても良いと考えましたが、前半に悪いことが書かれていても後半に書かれていても不快なもんは不快なのでS,A帯とB,C,F帯で分けて載せることにします。

ちなみに僕が冬クールで視聴したアニメとランキングはこんな感じです:

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以下感想(ネタバレ大):

tier S

1.『ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン

(冬は3クール目なので主にそこだけの感想です)僕が昔からジョジョ大好きということもあり必然的にこの位置に。とはいえ実は6部は原作の中でいうといつも下の方に位置づけていた(6部が1番好きという方すみません)のですが、アニメで大化けした印象があります。

原作だと復活早々サクッと倒されたような気がした承太郎も3部処刑bgmとともに舞い戻ってきた感じがアツすぎたし、加速していく世界の表現も良い。あと、パッとしない印象だったDIOの息子シリーズもスカイハイとアンダーワールドの回は本当にドキドキした。

初めて原作の6部の終わり方を読んだ時は小学6年生か中学1年生くらいだったというのもあり全然納得できなかったのですが、大人になってある程度読解力がついた今観ると鳥肌。最終話アニオリを混ぜ込むことでわかりやすくなっていた。

何より、「僕の名前はエンポリオです」でEDが流れた後に流れたRoundaboutのイントロ。今では(というより2,3年前?)ネタ動画みたいな扱いで使われるRoundaboutですが、この6部ラストのタイミングでイントロが流れた瞬間真に心が動かされて泣いた。

アニメそのものと関係ないのですが、これ書いている時点ではdアニメストアに1クールだけ配信され出しましたが、この時点ではNetflix独占配信で頭を抱えました。家にテレビがなくすっかり配信オンリーでアニメを観るようになったため「独占配信」という四字熟語が苦手になってしまいましたね。どうしても観たくて泣く泣く1ヶ月だけNetflixに課金しました、他にも岸辺露伴とか、ヴァイオレット・エヴァーガーデンとかも観て790円の元はとった感じあるからまあ良いです。

 

2.『僕のヒーローアカデミア』(11クール目)

さすがにヒロアカはおもしろすぎる。6期1クール目がずっと戦闘で悪くいうと絵に変化がなく少し飽き気味になってしまったのですがここからどんどん絶望的な展開に入る最終章が開幕して一転。デクはまだ16歳の少年だというのに彼に重くのしかかかる責任感やどんどん摩耗していく精神がヒーロースーツなボロボロさに表現されているのがクール。かっちゃんの「お前、今笑えてんのか?」最高すぎる。さすがジャンプの先頭走ってるだけあると思いました。ラスト4話ずっと絶叫。アニメの世界でもメディアというか世論というかは頑張っている人に厳しいですからね、子どもたちがそれを感じなくてはいけないのだからヒーローは大変なものです。

これ毎週1話観るより6期全部まとめて観てハリー・ポッターと死の秘宝Part1ぶった方が良いです。1話再生すると帰納的に次の話を再生してしまいます。

 

3.『Buddy Daddies』

これ観てる人周りに全然いなくて僕も観始めたの冬クールの終わり頃だったんだけどスーパーダークホース枠というか、とにかく超ステキなハートフル家族アニメです。●し屋二人組の元にひょんなことから転がり込んできた4歳の女児との奇妙な同居生活を描いた作品なんですけど、殺伐とした世界に生きている二人がどんどんパパになっていくのが良い。女児(4)がキテレツな言動しまくるけど、これ異常と見せかけて4~5歳児の解像度それなりに高いです。今日提出しないといけないプリントをその日の朝渡した記憶。元々●し屋設定なため良くない終わり方を危惧しましたがハッピーエンドで終わってれて最高。女児もかわいいのなんのって本当に素晴しいアニメ。SPY×FA____のパチモンと思っている方、全然違うのでぜひ観てほしい。家族アニメ好きな人は特に。

 

4.『グリッドマンユニバース』

これ映画なのでクールアニメに含めるか微妙なラインですが含めました。映画についての詳しい感想は別記事で書くかもしれないので軽く。ウルトラマン全員集合みたいなお祭り映画に大青春ぶつけたみたいな感じ、超ウルトラ8兄弟とかコスモスvsジャスティスに雰囲気近い。普段映画行かない自分が2回映画館行って視聴した。

 

tier A+

5.『不滅のあなたへ Season2』

主に10~20話の内容について。前半で特大の時間経過を見せましたが後半では最終決戦に向けて3ヶ月程度。褒め言葉なんですけど、この作品ってある意味呪い的作用を持ち合わせていると思っていまして、この作品1話1話の内容が濃いというか重いというか、"視聴カロリーが高い"と呼んでるんですけど、とにかくカロリーが高いので再生ボタンを押すまでの精神力がかなりかかるわけですが、ひとたび視聴してしまうとしばらくこの作品のことしか考えられなってしまうんです。ずっと不滅のあなたへのことを考えているみたいな日がありました。

人間讃歌、諸行無常、命の意味、これまでの全てを籠めた終幕で満足です、現代編のアニメ化もあるとのことで、僕は原作未読なためどう展開されていくのか気になって仕方ありません。

 

6.『ひろがるスカイ!プリキュア

感覚的には1~12話の話。

7話までは放送前話題になったプリは出さないで基本的にソラとましろの二人に焦点をガン当てしていて、二人の対比や心情変化が丁寧に表現できてて良かったです。てか17話辺りまで二人で良いだろと思ったけど、翼くんの登場は壊れたね、大好きだわ。1クール時点で初期メン揃わず。

 

tier A

7.『転生王女と天才令嬢の魔法革命』

ここ4クールくらいの女女アニメの中で最上位。最初それなりおもしろいけど単調としてるな~とか思ってたら9話あたりから加速する。敵対勢力がどうとかよりも、王位継承権を捨てたはずの主人公が王女になることが確定してしまいそこからの苦悩とか今まで大切にしてきたものを捨てなければならないと自分に枷を付けてどんどんやつれていく様子とそれを救おうとするユフィリアがもうすごい。ここまで女女の雰囲気漂うくらいだったのに11,12話で大加速し挙げ句濃厚なレズセまでしだして絶叫。どうやら原作は3巻でキス、4巻でエッチングまでやってるそう。このアニメが原作何巻までが把握していませんが。ホワホワ雰囲気のビジュアルに対して内容はバチバチにシリアスなのでちゃんとおもしろいしオススメ。

ただ、転生設定は必要無い。ほとんど転生設定が活かされることなく(ありがちな転生作品だと、コチラの世界の常識を異世界人にぶつけて仰天されるものですがそういうのもなく)、最終話で意味ありぶったけどそれもお誂え向きで別に要らなかったなと思いました。話の構想練る時に「ま、とりあえずまず転生でしょ〜」感。

 

8.『お兄ちゃんはおしまい!』

これが大好きすぎるの本当にガキっぽくて悔しいんですが気がつけばかなり好きになってしまっていた作品。正直出オチかな〜と思っていたけど、性癖キッズ御用達+偽百合で最後まで乗り切っててスゴかったです。てか、お兄ちゃん含め度々漏らしてるけど女の子の膀胱って男より弱かったりするんですか?(セクハラ垢)気持ち飽きてきたくらいでお兄ちゃんが中学校に通いだしてそこで数人の友だちを作ったあたりから萌え百合アニメ(中身男なので百合と書くの正しくない気しますが)のレベルがあがって顔パンパンになっていた。友人におにまいの話したら「いや、おにまいのテーマは"家族の再生"で実は深い家族アニメで〜」とか言われたけど別にそんな深くないからね。

OPもEDもアニクラ御用達みたいなノリ(少し昔のアニメのワイワイ系楽曲)なのに最近イベントにめっきり顔出さなくなったため全然聞かないな。

 

9.『もののがたり』

最初まぁまぁだと思ってたけどゆっくりと加速していって6話あたりから安定して高い点数出し続けていました。バトルは少なめで人間ドラマメインなのは意外(まだ序章だから?)。大学生とは思えないほどウブめなラブコメ展開されてついニヤついてしまいました。夏から2期ということで、かなり楽しみな作品です。

OP曲めっちゃ強くて(主にイントロ)好みで、他にも戦闘BGMでpsytranceとかdubstepが流れていて音楽面での評価も高かったです。

 

10.『クールドジ男子』

クールでイケメンだけどドジな男の子たちの日常という、普段のオタクの発動異常行動も顔が良ければアニメになるんだなぁという作品。キャラクターが深堀りされてきてか2クール目になってからかなり好きになった(新キャラも出てきたけど)。短くて観やすいし、全然みんなにオススメする作品です。

OPのタイトル「笑うな!」なのがガチでおもろい、発動しがちなオタクさんの心の叫びすぎて。

 

11.『陰の実力者になりたくて!』

転生モノ(ていう枠でいいのかな)でも上位帯のおもしろさです。この作品、追い込まれ過ぎて必死な顔になる女が非常に良いです、やっぱそうでなくちゃ。最終話が特にそうなんですけどシャドウ様逆フェミニストなのか真に平等主義者なのか相手が女だろうと容赦なくボコボコにするから見てておもしろい。

シャドウ様が活躍すればするほど表側の女が精神破壊して闇堕ちするのこれ2期でとんでもないことになりそう。

 

tier A-

12.『文豪ストレイドッグス

最初3話は恒例過去編で好きな文ストが戻ってきた感じで良かったです。今期の長編相手がジョジョでいうところの天国DIOみたいな大チート発動してきていてもうなんでもアリのバトルにシフトして少しイマイチに感じましたがそれとこれとは別に48話爆伸び。結局織田作・安吾・太宰の三人が一番好きなんだワ。樋口さんの過去編は良かった。てか今期くらいから判明しだしたけどこの世界線は10年とか少し前まで日本は戦争していたんですね、戦時中に生まれたメンツも特にそれを感じさせなかったから驚きました。まぁ後付設定ではあると思いますが、日本が首都空襲とか原爆とかあったから生活が直ちに脅かされる印象があるだけで実際戦争に参加していない市民たちは街で普通に日常を過ごしてニュースで戦場の様子を知る程度なんでしょうね。

その話はさておき最後超駆け足だったのに別に完結することはなくなんとなく中途半端になってしまったため夏の5期を待つことに。これで原作ほぼ消化するっぽいので6期があるとしてもまた3年は後でしょうか。

 

13.『解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ

今季の顔パンパン御用達アニメ枠。スローなセカンドライフというタイトルですが後半は全然スローライフじゃなくなって村長になった主人公がわりと奔走するけど、安定してそれなりにおもしろい展開が作れていて良かったです。 

ヘラヘラ観てたらなんかヒロインは妊娠してガキこさえてるし鍛冶屋の親方は描写なく死んでるし急展開に横転が止まらん。サウナ入ってたらヒロイン入室してきてそのまま──みたいな流れはギリエロサイコ〜で済んでいたけど「二人でこれから頑張ります!」→「二人じゃなくて、三人ですよ♡」みたいなシーン親の前で突然妊娠の報告して主人公を完全に逃げられなくしたのとんでもない女だと(別にこの主人公は逃げるような人間ではありませんが)。

 

14.『シュガーアップル・フェアリーテイル

昔の少女漫画由来(ラノベ原作だけど)のメルヒェンファンタジーでおとぎ話的世界観がとても好みでした。ラドクリフ派の男というかかなりの男キャラがクズなのに目瞑れば良作。人間と妖精の恋みたいなのもステキで良いです。妖精は人間に使役されるみたいな世界観はかつてのヨーロッパ等における黒人/アジア人奴隷の扱いそのものでそういったもののメタファーを感じました。

ただ、最後の終わり方が本当に最悪でそこはいただけない。一応1クールで綺麗に〆てほしかったです。1クール目が終わってから2クール目決定!夏から!みたいなの公開するスタイルはよくありますが、こうも1クール目のラストが最悪だと悶々として良くないです。

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以上、冬アニメtier S, A帯。B, C, F帯は次の記事で(下のランクなのでネチネチ度が上がるから読まなくてよい)